弥生時代の住居の特徴

弥生時代の住居の特徴

弥生時代の住居の種類と特徴

水田稲作が日本に伝わると、人々は効率的な稲の収穫の為に集団で暮らすようになります。集落(ムラ)と呼ばれる政治的共同体が形成され、そのムラを構成していたのは、人々の生活の拠点となるいく棟もの住居です。

 

弥生時代の人々が、雨風をしのぎ、寝食を過ごした住居には、竪穴住居/掘立柱住居/高床住居の3タイプがありました。

竪穴住居の特徴

最も多い半地下式の住居です。地面に1メートルほどの穴を掘り、その中に柱をたて、カヤなどの植物の屋根を支えたもの。植物の屋根の上から、土でコーティングする場合もありました。

 

■性質
寒さと風に強い北方アジアに起源を持つ建築様式です。半地下なので夏は涼しく冬は暖かいという性質があります。

 

■形
前期は円形、方形が混在していましたが、後期以降、北九州では方形が主流となりました。

 

■中身
中央にはいろりがあり、そこでは調理や食事、暖が取られたりしていました。時代が下るといろりの代わりに、壁にかまどが設けられるようにもなりました。

 

■雨水対策
半地下式の住まいなので、雨水が入り込まないように、屋根を居住スペースよりかなり大きめにつくったり、掘り出した土を利用して周囲に土手が作られたりしていました。

 

掘立柱住居の特徴

柱穴を掘り、その穴に下端部を埋めた掘立柱で、屋根を支えた住居です。床は土間になっている場合と、木の床になっている場合があります。

 

高床住居の特徴

地面に柱をたて、高い場所に床を設けたものです。出入りにはハシゴが必要となります。収穫物の保存のため倉庫として使用することもあり、その場合重さに耐えられるよう、より多くの柱で支えられました。(弥生時代に高床倉庫が普及した理由を参照)

 

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