弥生時代のお墓(埋葬方法)の種類

弥生時代のお墓(埋葬方法)の種類

弥生時代のお墓(埋葬方法)の種類

弥生時代になると、集落の近くのスペースに共同墓地を建設するのが一般的になりました。また縄文時代にはなかった男女の並葬もみられるようになります。
弥生中期になると銅剣や道教など、青銅器が副葬されるようになり、身分差が顕在化します。祖霊信仰の強まりもあり、墓の周りでは祭祀が行なわれるようになりました。
弥生後期になると墳丘墓と呼ばれる大きな墓がつくられるようになり、これが古墳時代の古墳に発展していくことになります。

 

墓(埋葬方法)の種類

弥生時代には以下のような形態の墓がありました。

 

墓の名前 埋葬方法
甕棺墓(かめかんぼ) 朝鮮半島由来。卵形のカプセル状の墓。屈葬が多い。
支石墓(しせきぼ) 大型の石を数個の小さい石で支えており、石の下に甕棺墓や土墳墓などがある。朝鮮半島由来。
方形周溝墓(ほうけいしゅうこうぼ) 四角い形に周りを溝で掘っている墓。古墳時代に出現する古墳の前身。
土壙墓(どこうぼ) 縄文時代より続く埋葬形態。棺を用いない土を掘っただけの墓。全期通してみられる。
木棺墓(もっかんぼ) 木製の棺桶。
石棺墓(せっかんぼ) 石製の棺桶

 

日本最古の王墓

福岡市の吉武高木遺跡(紀元前2世紀頃)の木棺墓からは、銅鏡・銅剣・勾玉といった三種の神器がセットで見つかっています。このことからこの木棺墓は日本最古の王墓と言われています。吉武高木遺跡は紀元後1世紀頃まで続きました。

 

犬の墓

縄文時代から犬は家畜として人に飼育されていました。弥生時代の犬は、縄文時代の犬と比べて一回り大きくなっています。これは渡来人により持ち込まれた種が普及した結果です。
大福遺跡(奈良県)、鬼虎川遺跡(大阪府)などでは犬を手厚く葬った墓が出土しており、現代と同じく犬は人間の良きパートナーであったことがうかがえます。

 

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