弥生時代に文字の使用はあったのか

弥生時代に文字の使用はあったのか

弥生時代に文字の使用はあったのか

日本で本格的に文字が使われ出したのは5世紀以降(古墳時代)とされています。つまり紀元前10世紀〜紀元後3世紀の弥生時代に文字の使用はありませんでした。

 

文字の概念は伝わっていた?

弥生時代末期(3世紀頃)に漢字そのものは伝わっており、それが確認できる弥生時代の遺物としては、印面に「漢委奴国王」と刻まれた金印が有名ですね。また文字が刻まれた土器や貨銭の出土も珍しくなく、少なくとも文字という存在は認知されていたはずです。

 

しかし弥生時代の人々が文字を理解していたのかはわかりません。上述した漢字が記された遺物も、一文字、もしくは数文字が刻まれているのみで、文章と呼べるようなものではなく、おそらく社会に根付いてまではいなかったようです。

 

中国に使いを何度も送っているので、外交文書のようなものを書ける者はいたと思われますが、ごく一部の渡来系の人々に限られたでしょう。

 

日本には、言葉そのものに霊力が宿るという言霊(ことだま)信仰が根強かったため、一部の者が文字を扱えても、社会全体にまでは普及しなかったという説もあります。

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