弥生時代の農具の種類

弥生時代の農具の種類

弥生時代の農具の種類

弥生時代になり、大陸から水田稲作が伝来し、農耕社会が成立しました。人々は農作業の効率化の為に農具を使用していましたが、前期と後期で農具の素材が変化していることは重要です。

 

◎前期(鉄器の普及が本格化する前)
⇒素材の一部が鉄素材のもの(木製農具の刃先に鉄をはめたもの)が普及
◎後期(鉄器の普及が本格化)
⇒素材の全てが鉄素材の農具が普及

 

弥生後期(前4世紀)頃になると、金属器の普及が本格化し、木製農具より耐久性に優れる鉄の農具が使われ始めたのですね。

 

ちなみに木製農具の木の材質にはカシが使われていました。木製品の大半はスギで作られていますが、耐久性が求められる農具だけは堅いカシが採用されたようです。

 

農具の種類

農耕社会となった弥生時代には、様々な種類の農具が開発されました。現代でも使わる農具のほぼ全ては弥生時代にはすでに登場していました。

 

弥生時代の農具 用途
鋤(すき) 田を耕す道具。水田に水を入れる前に田んぼをならす。スコップ形もしくはフォーク形をしており、地面に突き刺し掘り起こすようにして耕す。
鍬(くわ) 鋤(すき)と似たような役割。鍬(くわ)は上から地面に指して手前に引くことで耕す。雑草を刈り取る役割もある。
えぶり(別名:田ならし) 田んぼの高低をならして平らにする(土ならし)役割をもつ農具。
田下駄(たげた) 足が水田に沈まないように履く大きな下駄のこと。
大足(おおあし) 肥料を踏み込んで田んぼの中に入れる足に装着する農具。
石包丁(いしぼうちょう) 収穫時に穂首刈りをするための農具。鉄の普及が本格化していない前期に使われた。
鉄鎌(てつかま) 収穫時に根刈りするための農具。鉄の普及が本格化した後期以降使われた。
斧(おの) 木を伐採するための農具。
トップへ戻る